積算について【土木系公務員のお仕事】

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疑問

公共工事の価格は積算して決めている!?
積算ってどうやってるの?

結論

公共工事は積算ソフトを使って工事費を算出しています。
単価や条件など毎年改正されています。

積算とは?

積算とは、お金を積み上げて、必要なお金を算出することです。
ただ、単価を積み上げればよいわけではなく、各種経費や施行条件を考慮して計算する必要があります。

積算ソフトとは?

積算ソフトは、各工法や各種経費、施行条件があらかじめ登録されています。
工事に必要な工法と数量、条件を選択することで経費を自動計算して、工事金額を算出してくれます。
代表的なものは、ESTIMAがあります。

SuperCALS ESTIMA 設計積算システム
公共事業発注機関向け積算システムとして、提供開始以来30年近くに渡りナンバー1の地位を築いてきたESTIMA(エスティマ)。公共事業のさらなるコスト削減に向けより一層の効率化が求められる設計積算業務を支援していきます。

どうやってを積算行うのか?

積算で使う数量や工種は、設計コンサルタントへ業務委託した成果品に基づいて、積算を行います。
業務委託の成果品には、図面や数量表が入っており、基本的にそれを積算ソフトに打ち込んでいく作業になります。
また、積算にあたっては、積算基準(標準歩掛)や数値基準、公共単価などに基づき行っていきます。

積算基準について

積算は、一定の基準に基づいて積み上げを行うこととなっており、積算基準が定められています。
積算ソフトも、積算基準が改正となる度に更新がされます。
各都道府県で基準をそれぞれ決めていますが、国の積算基準に準拠して決められているのが普通です。
積算基準は、昔は標準歩掛と呼ばれていましたが、平成27年ごろから施工パッケージと呼ばれ方が変わりました。
施工パッケージは、全国的に標準的な工事方法を基に金額を決定しています。

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国土交通省は、施工合理化調査を行っており、現場が損をしないように毎年改正を続けています。

報道発表資料:国土交通省土木工事積算基準等の改正について - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

数値基準について

積算で使用する数量は、数値基準に基づいて数値を丸めます。
数値基準については、国土交通省に数値基準を基に各都道府県で決められています。

https://www.cgr.mlit.go.jp/techserv/documents/03/r03_sanshutsu.pdf

公共単価について

積算で使用する単価は、公共単価が使われています。
公共単価は、都道府県ごとに違いますが、国が労務費調査により全国的な基準を決めており、毎年改正されています。

https://www.mlit.go.jp/common/001387434.pdf

参考として佐賀県の公共事業単価のリンクを張っておきます。

https://www.pref.saga.lg.jp/kiji00325979/3_25979_220062_up_c5h2lks1.pdf

積算時に注意すべき点

・不足している工種はないか?
・工種ごとの積算条件は正しいか?
・直接入力する単価に間違いはないか?
・数値基準とあっているか?
・図面から拾った数量に誤りがないか?

公務員が積算し、図面とともにまとめたものを【設計書】と呼びます。
【設計書】を基に、公共工事を受注したい業者が積算を行いますので、間違いがないようにする気を付ける必要があります。
ただし、人間ですのでミスは誰にでもあります。積算が間違っていても、過度に落ち込む必要はありません。
組織として、チェックをして、それでもミスがあれば、次に失敗をしないように頑張りましょう。

まとめ

公共工事の工事金額は、積算により決められます。
積算は、積算ソフトと各種基準に基づいて行います。
積算はいろいろな基準を確認する必要があり、小一時間でパッとできるものではありませんし、慣れが必要です。
土木系公務員にみなさんは、基準をしっかり確認し、ひとつひとつ積み上げていきましょう。
積算が間違っていると、入札時に業者さんへ迷惑をかけたり、会計検査時に指摘され国庫返納をする羽目になったり、大変ですので慎重に行いましょう。

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